堀の種類
   堀:人工による堀あげたラインをいう。
   濠:自然の河川を利用したり沼地を利用したり水が入ったラインをいう。
   壕:水の入った濠に対し凹状地形の谷間や自然地形を生かし人工を加えて水のないラインをいう。
    水のない堀・壕は空堀という。
種類 説明
竪堀 斜面に縦に作られた堀をいう。
竪堀は縦堀の意味。
皆川城址(栃木県栃木市)
横堀 曲輪(平坦部)の周に沿って作られた堀をいう。
鹿沼城址(栃木県鹿沼市)
畝状竪堀 竪堀が連続して畝状に削り残して斜面に穿たれる形態をいう。
篠脇城址(岐阜県郡上市)
堀切 尾根を仕切るように作られた堀をいう。
後北条小田原城址(神奈川県小田原市)


2.断面形状による分類
分類 説     明 図 
箱堀 箱型の断面をもつ、底の平坦な堀。水堀に多用される。
毛抜堀 U字型の断面をもつ堀。水堀に多用される。
薬研堀 底の尖った断面をもつ堀。薬研の窪みに形状が似ていることに由来する。底部の通行が困難であるため、空堀に使われることが多い。
諸薬研堀 薬研堀のうち、両側が急斜面となったもの。空堀に使われることが多い。
片薬研堀 薬研堀の片側を切り立ったものとした、レの字型の断面の堀。空堀に使われることが多い。鉛直に近い斜面を登るのはきわめて困難であるため、防衛に強力である。ただし、崩れやすくなる。
泥田堀 深田である田圃を堀としている形態。
縦畝堀 空堀の堀底に土手を堀残した堀内障壁で堀に対して直交に設けたものをいう。


        山中城址(静岡県

横畝堀 空堀の堀底に土手を堀残した堀内障壁で堀に対して並行に設けたものをいう。

堀障子 空堀の堀底に土手を堀残した堀内障壁で堀内に障子の桟状に設けたものをいう。


       山中城址(静岡県)











inserted by FC2 system